保護者のかたがスクールカウンセリングを受けるとなった場合、「ウチのこどもの様子をよく見て教えてください」とオーダーすることをお勧めしました。ただし、スクールカウンセラーの先生の予約の都合もありますから、色良い返事が返ってこない場合もあると思います。とはいえ、スクールカウンセラーの先生は、相談業務の合間に学校内を見て回っていると思います。1ヶ月から1ヶ月半くらいの猶予があれば、見てくださいと頼まれた児童さんや生徒さんをちょっとでも見とる時間はできそうです。
では、何を見とるかという話ですが、先生と児童(先生と生徒)、児童と児童(生徒と生徒)という関係が集団の中でどのような様子で過ごしているかを見とってもらうといいと思います。ちなみに、先生は板書しているときに児童(生徒)を見ることができません。また保護者のかたはこどもさんが学校に言っていますから、こどもさんの学校での姿を見ることができません。ですから、スクールカウンセラーが児童(生徒)の様子を見るということは、実は本来のこどもさんの姿を知る大変貴重な情報となります。
しかしながら、こどもさんを見るというのは大変難しく、また力量のいる仕事です。例えば、発達特性をお持ちのこどもさんに対して、「この前も離席していました」というような報告をするのはとても簡単なのです。そうではなくて、行動分析学で言われるところのベースラインにおいて自然に生起する状態を何らかの意味あるものではないかと観察することが重要で、それがスクールカウンセリングでの助言にも生きてくるのです。
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